イタリアの老舗バッラリーニが手掛けるフライパンの中でも人気シリーズと言えば、「トリノ(上)」と「サリーナ(下)」です。
ただ、見た目がそっくりなトリノとサリーナゆえ、どちらが良いか決めかねている人も多いハズ。
私もそうでした。
そこで、バッラリーニのトリノとサリーナの違いを徹底調査してみました!
調査してわかったバッラリーニの「トリノ」と「サリーナ」の違いををまとめると …
- コーティングのグレードがサリーナの方が上
- トリノの方が浅めで軽い
- トリノの方が価格は安いが、コーティングが上位なサリーナの方が長く使える分コスパが良い可能性が高い
以下で、「トリノ」と「サリーナ」の3つの違いの詳細と、違いを踏まえた選び方のポイントを紹介しているのでぜひチェックしてみてくださいね!
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▼ バッラリーニの全シリーズの違いはこちら。
目次
バッラリーニのトリノとサリーナの違い
バッラリーニのフライパンの最上位モデル「サリーナ(右)」と、2番手であり人気No.1と名高い「トリノ(左)」。
そんなトリノとサリーナには、以下3つの違いがあります。
- コーティングのグレードがサリーナの方が上
- トリノの方が浅めで軽い
- トリノの方が価格が安い
以下で、トリノとサリーナの違い3点の詳細を解説しています。
コーティングのグレードはサリーナが上
バッラリーニのフライパンと言えば、「グラニチウムコーティング」です。
このグラニチウムコーティングというのは、バッラリーニオリジナルのフッ素樹脂コーティングの名称です。
特徴は、一般的なフッ素樹脂コートより硬くて耐久性抜群で、食材がひっつかない状態が長く続くところ。
>>フッ素樹脂と聞いて安全性が気になった人はこちらをチェック!詳細を解説しています。
ただ、このバッラリーニのグラニチウムコーティングは、実はさらに3つのグレードに別れています。
- グラニチウムTi-Xコーティング(7層)
- グラニチウムエクストリームコーティング(強化5層)
- グラニチウムコーティング(5層)
このうちトリノは、松竹梅の竹にあたるグラニチウムエクストリームコーティング(強化5層)を採用。
一方でサリーナは、最上位のグラニチウムTi-Xコーティング(7層)が施されています。
コーティングの詳細な仕様は企業秘密ということで、明かされていません。(問い合わせても当然教えてもらえず。)
分かっている違いとしては、サリーナの方がトリノより長く快適に使える可能性が高いということ。
バッラリーニが実施した実験結果をそのまま比較すると、サリーナの方がトリノよりコーティングが8倍長持ちすると計算できます。
また、最上位のグラニチウムTi-Xコーティングが施されているフライパンは、2024年現在サリーナ以外にありません。
トリノと同じグラニチウムエクストリームコーティングを採用しているフライパンには、ローマやムラーノ、フェラーラなどがあります。
トリノの方が浅めで軽い
トリノの方がサリーナより浅めで軽い傾向にあります。
展開している直径の種類は同じで、トリノのみ直径24cmに深いタイプがあるものの、サリーナより高さはありません。
以下で示したのは、各サイズのローマ・トリノそれぞれの長さ×幅×高さ:重さ一覧です。
直径 | トリノ | サリーナ |
20cm | 39.00×(直径20)×4.00cm:0.69kg | 39.30×20.80×7.60cm:0.86kg |
24cm(浅) | 49.00×24.00×4.40cm:0.91kg | – |
24cm(深) | 45.00×(直径24)×6.50cm:1.06kg | 45.30×24.80×8.00cm:1.10kg |
26cm | 47.00×26.00×4.60cm:1.01kg | 47×27.5×8cm:1.21kg |
28cm | 49.00×28.00×4.80cm:1.14kg | 49.00×28.80×8.50cm:1.32kg |
こちらに示した数字は高さですが、基本的にバッラリーニの中でもやや深めなフォルムを採用しているのがサリーナの特徴です。
そしてその分、サリーナの方がトリノより全体的に重くなっています。
違いは200g以下でそれほど大きな差ではないものの、持ったときの印象は確実に違います。
ちなみに、グラニチウムコーティングが5層のトリノより、7層のサリーナの方がフライパン自体が肉厚なのかと思いきやむしろ逆。
公式ショップに書かれていた底厚は、トリノ5.0mmに対してサリーナは4.8mmでした。
コーティングの数が増えて耐久性が上がっているにも関わらず薄いとなると、より技術の革新を感じますね。
ただ、厚みの違いも小さく、いずれも一般的なフライパンの肉厚1.6mm程度と比べると圧倒的な厚みを誇ります。
その分耐久性が高く、熱を均一に伝えることができ、食材本来の旨味を引き出しやすいところは共通した魅力です。
トリノの方が価格が安い
最上位のコーティングが施されていて厚みもあるサリーナより、トリノの方が当然価格が安いです。
2024年現在、バッラリーニの公式販売店ツヴィリングのオンラインショップの販売価格(税込み)は以下でした。
直径 | トリノ | サリーナ |
20cm | 6,380円 | 10,230円 |
24cm(浅) | 7,480円 | – |
24cm(深) | 8,140円 | 11,330円 |
26cm | 8,140円 | 11,990円 |
28cm | 8,690円 | 12,650円 |
同じ直径で比較すると、サリーナの方がトリノより3,000円~4,000円高くなっています。
ただ、バッラリーニ実施の試験結果を踏まえると、サリーナの方がトリノよりコーティングが8倍長持ちするはずです。
そうなると、トータルコストはむしろサリーナの方が安く済む可能性が高いです。
一方で、トリノを含めたバッラリーニのフライパンの多くの保証期間5年に対して、上位のコーティングがされているサリーナの保証は10年間!
保証の対象にコーティングが含まれない点には注意が必要ですが、サリーナの方がサポートも手厚くなっています。
バッラリーニのトリノとサリーナの共通した特徴
バッラリーノのトリノとサリーナには、共通点もたくさんあります。
共通した特徴をまとめると以下です。
- IH対応
- ボディはアルミニウム
- V字型のメタルハンドルを採用
- 直径のサイズ展開が同じ(20・24・26・28cm)
- オーブン・金属ヘラ使用OK
- 食洗器対応
- サーモポイント未対応
トリノもサリーナも、IHを含めたさまざまな熱源に対応していてボディにはアルミニウムを使用。
ハンドルはステンレススチール製で、デザインもよく似ています。
直径のサイズ展開も同じで、オーブン・金属ヘラ・食洗器の使用はOKですが、どちらもサーモポイント未対応です。
適温を目で見て確認できるサーモポイント機能が欲しい人には、ムラーノやフェラーラが合います。
なお、公式ショップに書かれている耐熱温度はトリノ250℃・サリーナ230℃と少しだけ違いますが、使い勝手はほぼ同じです。
結局どっちがおすすめ?
フライパン本体の高さが違うトリノとサリーナでは、ぴったりな使い方が違います。
また、コーティングが最上位なサリーナの方が長く使える分、価格が高めです。
以下に、トリノとサリーナそれぞれをおすすめする人の特徴をまとめました。
トリノをおすすめする人
- フライパンを炒める以外の用途で使う予定がない人
- 一番人気に安心感を覚える人
- 寿命と価格のバランスに定評があるフライパンが良い人
トリノは高さが4~5cmの、一般的なまさにフライパンのフォルムをしています。
直径24cmについては深いタイプがあるものの、基本的に炒める以外の用途には不向きです。
また、バッラリーニの数あるフライパンの中で一番人気と言われているのがトリノです。
一般的なフッ素樹脂加工のフライパンより寿命が長く、値段とのバランスの良いところが多くの人の支持を集めています。
サリーナをおすすめする人
- 色々な料理に使えるフライパンが良い人
- バッラリーニの最上位コーティングのすごさを体感してみたい人
- フライパンの寿命を重視する人
サリーナは高さがあり、炒める以外のさまざまな料理に使いやすくなっています。
また、サリーナに採用されているグラニチウムTi-Xコーティングが施されたフライパンは、2024年現在ほかにありません。
試験結果を踏まえると、トリノより8倍長い寿命が見込まれ、トータルコストが安く済む可能性が高いところもサリーナの魅力です。
まとめ
バッラリーニの上位モデルであるトリノとサリーナの最大の違いは、グラニチウムコーティングのグレードです。
サリーナにはバッラリーニ最上位のコーティングが施されていて、トリノより8倍長い寿命が見込めます。
また、一般的なフライパンフォルムをしているトリノに対して、サリーナはやや深さがあります。
その分値段が高いものの、さまざまな用途で使いたい長寿命のフライパンが良い人にはサリーナがおすすめです。
一方で、炒める以外に使う予定がなく、定番一番人気が良い人にはトリノが合います。
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