安全性と機能性を兼ね備えた「グリーンパン」のフライパンや鍋が人気です。
ただ、メーカーが提供している情報はあまりに良いことばかりが書かれているので、逆に疑わしく思えてしまったり。
私もそうでした!
そこでここでは、グリーンパンの安全性を徹底調査した結果と、使用時の注意点を紹介しています。
グリーンパンの購入を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください!
>> グリーンパンの種類による違いを知りたい人はこちら。
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目次
グリーンパンの安全性について
結論から言うと、正しい使い方をしている限り、グリーンパンが特別安全というわけではありません。
これは、グリーンパンが劣っているのではなく、現在世の中に流通しているフライパンは基本どれも、安全性が保証されているためです。
ただ、鍋やフライパンを過熱してしまうなど、使い方を失敗した時の安心感がグリーンパンは抜群に高くなっています。
特に、体が小さな小鳥などを飼っている場合、フッ素樹脂(テフロン)加工ではないグリーンパンを使っておくと安心です。
そう結論付けた根拠は以下5点。
- 有毒ガスを発生するリスクがない
- 有害物質を含まない
- 樹脂製ハンドルも有害物質を含まない
- 製造プロセスにも有害物質不使用
- コーティングが剥がれにくく万が一食べても無害
5点それぞれの詳細は、以下で解説しています。
有毒ガスを発生するリスクがない
グリーンパンのすべてのアイテムに、「Thermolon™(サーモロン)」というのセラミックコーティングが施されています。
この特許取得のサーモロン、食材がこびりにつきにくく調理後のお手入れも簡単になる、フッ素樹脂コーティングと似た効果をもたらしてくれます。
一方でサーモロンの耐熱温度は約450℃と、一般的なフッ素樹脂コーティングの耐熱温度約260℃を大幅に上回っているのが特徴です。
特に、フッ素樹脂は260℃以上で長時間使用すると、フッ素樹脂が分解して有毒ガスを発生させることがあります。
そして、この有害ガスを発生するリスクがあるところこそが、フッ素樹脂のネガティブなイメージの原因です。
普通の使い方をしている限りフライパンは180℃ほどにしかならず、フッ素樹脂に対して過度な不安を抱く必要はありません。
ただ、空焚きなどをしてしまうと、3分も経たずに260℃に達してしまいます。
万が一高温使用してしまったとしても、グリーンパンであれば有毒ガスが発生するリスクがなく安心です。
実際、ペットの鳥がフッ素樹脂(テフロン)加工から発生した有毒ガスで死んでしまった事例が毎年たくさん報告されています。
大切なペットに何かあってからは遅いので、鳥を飼っている人には特にグリーンパンがおすすめです。
有害物質を含まない
グリーンパンには、有毒性が確認されているフッ素樹脂PFOAや、鉛・カドミウムなど、人体や環境に悪影響をおよぼす物質が使われていません。
ただ、PFOAについては、2021年10月22日以降日本国内でも原則として製造・輸入・使用が法律で禁止されています。
鉛やカドニウムも、現在日本国内で流通しているフライパンに基本的に使われていません。
その旨が明記されている分だけ安心感は増しますが、グリーンパンならではの特徴ではありません。
ハンドルも有害物質を含まない
グリーンパンの製品の多くが、ハンドルにフェノール樹脂を使っています。
そして、グリーンパンが使っているフェノール樹脂には有害物質が含まれていません。
ヨーロッパの特定有害物使用制限RoHSの規制を順守した材料のみを使っているため、安心感は高めです。
一方で、フェノール樹脂ハンドルの耐熱温度180℃(ウッドビーシリーズは160℃)を超えた場合、溶けたり焦げが発生することがあります。
溶けたり焦げてしまうと有毒ガスが発生するリスクがある点には注意が必要ですが、そもそもこのような状態では調理ができません。
ハンドルを焦がさないよう、フライパン底面の直径と同じくらいの大きさの火の上で調理すのが基本です。
製造プロセスにも有害物質不使用
グリーンパンのセラミックコーティングであるサーモロンは、ゾルゲル法で作られています。
高校生の時に習った、シリカゾルがシリカゲルになるのなんかが、まさにゾルゲル法です。
そして、その製造工程においても、人への有害性が懸念されている化学物質PFASが使われていない旨が明記されています。
さらに、接着剤や溶剤不要で、低温で硬化させられるところもゾルゲル法の特長です。
グリーンパンは、廃棄物や二酸化炭素の排出が少なく済む、人にも環境にも優しいプロセスで作られています。
キッチン用品は好きでよく見ますが、この手の製造プロセスまで書かれているメーカーはとてもレア。
安全性が特別という印象はないものの、安心感は増しますね。
コーティングが剥がれにくく万が一食べても無害
フッ素樹脂より耐熱温度がはるかに高いため、熱によって剥がれにくいところもグリーンパンの魅力です。
しかも、グリーンパンの公式オンラインショップで販売されている商品のセラミックコーティングにはすべて、ダイヤモンドが配合されています。(メーカー確認済み)
一般的なセラミックコーティングよりこびりつきにくさが長続きする、要は剥がれにくくなっています。
さらに、コーティングのメインの素材は二酸化ケイ素、いわゆる砂です。
使われているのはいずれも不活性物質で、万が一剥がれたコーティングを食べても体内に吸収されることなくそのまま排出されます。
念のためメーカーにも問い合わせてみましたが、そう回答されました。
ただ、万が一食べてしまっても無害なのは、フッ素樹脂コーティングも同じです。
内閣府の食品安全委員会も、現在流通しているフッ素樹脂を食べても体内に吸収されることなく体を通過する旨を示しています。
剥がれにくい分安心感は増しますが、正しい使い方をしている限りグリーンパンが特別安全というわけではありません。
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グリーンパン使用時の注意点
グリーンパンはいずれも、「Thermolon™(サーモロン)」というオリジナルのセラミックコーティングが施されているのが特徴です。
ただ、コーティングにセラミックが使われているグリーンパンは、以下7点を守らないと早くに寿命を迎えてしまいます。
- しっかり予熱してから焼き始める
- 火加減はやや弱めでOK
- 料理の際には少量で良いから油を使う
- 金属ツールは慎重に使う
- 冷めてから洗う
- できれば食洗器の使用は避ける
- オイルスプレーは使わない
以下で、グリーンパン使用時に知っておくべき注意点7つの詳細をまとめました。
しっかり予熱してから焼き始める
予熱が不十分な状態で焼き始めてしまうと、食材が焦げ付く原因になります。
余熱の目安は中火で30秒から1分。
手をかざして温かさを感じたら、油を入れ素材をそく投入しましょう。
食材を入れたら弱火~とろ火に切り替えて、調理するようにしてください。
火加減はやや弱めでOK
グリーンパンのセラミックコーティングは、一般的なフッ素樹脂コーティングより熱を伝える力に長けています。
火加減が強いと食材が焦げ付いて、こびりつきの原因になります。
また、強火の使用も基本的に必要ありません。
やや弱めな火加減を意識した方が、上手に料理しやすく、長く快適に使えます。
料理の際には少量で良いから油を使う
必ず少量で良いのでバターや油を引いてから料理をしましょう。
その際には、少量の油で十分です。
目安としてはタニタ推奨の小さじ1/5程度がおすすめだそうです。
金属ツールは慎重に使う
グリーンパンの商品の中には、金属ツールOKなものもあれば、NGなものもあります。
NGなものへの使用はそもそもダメですが、OKなものについても金属ツールは注意して使うべきです。
これは、セラミックコーティングは摩擦には強い一方、金属による衝撃に弱いという性質があるためです。
コーティングの傷や欠けの原因になります。
欠けても安全性に問題はなく普通のホーロー鍋として使えるものの、長くコーティングの恩恵を享受したいなら金属ツールは慎重に使いましょう。
冷めてから洗う
急激な温度変化は、変形やコーティングのはがれの原因になります。
調理し終えたフライパンや鍋は、しっかり冷ましてから洗いましょう。
洗い方は、柔らかいスポンジや布に中性洗剤をつけてぬるま湯で洗い、最後にタオルで水分を拭き取ればOKです。
汚れが気になったとしても、傷の原因となる研磨パッドやスチールウールの使用は厳禁です。
できれば食洗器の使用は避ける
食洗器NGの記載がある場合、手洗いする必要があります。
グリーンパンには食洗器OKと書かれた商品もありますが、積極的な使用はおすすめされていません
これは、食洗器の洗剤は手洗い用の物以上にアルカリ性が強く、コーティングが劣化する原因になるためです。
グリーンパンを少しでも長く快適に使いたいなら、中性洗剤をスポンジや柔らかい布に付け、ぬるま湯で洗うようにしましょう。
オイルスプレーは使わない
食用油を細かい霧状にして吹きかけることができる、ヘルシーで便利なオイルスプレー。
ただ、オイルスプレーには低温で焦げ付きやすい添加物が入っていることが多いです。
さらに、飛び散った油は炭化しやすく、コーティング面の性能を劣化させてしまうことがあります。
グリーンパンの公式HPにも、できれば使用は避けるよう書かれています。
グリーンパンの安全性のまとめ
セラミックコーティングのパイオニア:グリーンパン公式サイトはこちらから。
グリーンパンは、安全性・安定性が高いと言われているセラミックコーティングを採用しているのが特徴です。
ただ、通常の使い方をしている限り、グリーンパンの安全性が特別高いわけではありません。
一方で、空焚きなどで過熱してしまった場合などには、フッ素樹脂加工されたフライパンより安心感が高めです。
これは、グリーンパンのセラミックコーティングには、260℃以上で有毒ガスを発生するフッ素樹脂のような性質がないためです。
また、火加減や油、金属ツールなどの使い方に注意しないと、すぐにコーティングが駄目になってしまうことがある点にはご注意ください。
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